東証REIT指数はもう上がらない!?

先日、一流経済新聞のコラムで非常に微妙な味わいのある?アナリスト予想を読みました。それは、東証REIT指数が、秋口にかけて1,580程度まで上昇する余地があるというものでした。その記事が夕刊で出た日の東証REIT指数は、始値1,503で終値も1,503でしたから、概ね予想のスタートラインはその水準と考えていいと思います。だとすれば、たかだか5%の上昇にとどまります。今後3-4ヶ月かけてのこのレベルの上げ幅を上昇と言い切ってしまっていいのかというのが、まず私が直感的に思ったことでした。しかも、単に「余地がある」と逃げの表現にとどまっています。

そこで、次に、上昇するという予想の根拠を読んでみました。まとめると次の通りになります。

・空室率が低下するなど不動産市況に回復の兆しが出ている
・今年後半の賃料上昇が分配金の増加への期待を誘う
・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がREIT投資に踏み切ったことと、それに他の年金が追随する可能性があること
・日銀によるREIT購入枠の拡大への期待
・大手生保が不動産投資を増やし始めたことが追い風
・これらにより海外資金も流入しやすくなる

確かにどれも間違ってはいないが、どれも既に起こっていること、予想されていたこと、そんなにインパクトがあるとは思えないことの羅列で、上昇の材料と言う感じがしません。

逆に言うと、ここのところずっと1,400から1,500のボックス圏での動きが続き、1,500を突っ切ることができなかった状況の説明として成り立つな、と思いました。
つまり、材料を探すにも、この程度の要素しか出てこないと皆が思っているということです。中期のファンダメンタルズの好転がほとんど予想されていないのです。

記事のタイトルの表現の問題にすぎないのかもしれませんし、そのタイトル自体を新聞記者がアナリストの意にピッタリとはそぐわない表現で書いたのかもしれませんので何とも言えませんが、もしこの材料で予想をするならば、東証REIT指数は「当面横ばい圏からせいぜい1,580程度までの上昇にとどまる」とするのが、適切な表現だと思います。

ただ、むやみやたらに強気の理屈をこねて、1,800まで上がると予想していた(いる)アナリストよりはよほど良心的な内容かとは思いました。1,500はそこそこ突っ切れるけれども、1,600までいく勢いはないという苦肉の予想なのでしょう。それでも、ずっとワンタッチでしか超えられなかった1,500を超えることに意味があるという予想なのだと思います。

私自身は、当面、REIT指数は不動産のファンダメンタルズでは動かないので、不動産指標をつぶさに見てもあまり意味がないと思っています。更に言えば、ファンダメンタルズ自体が予想を超えては大きく動かないだろうと思います。では、何を理由にして動くのかといいますと、単純に米国株(米国経済)、日本株(日本経済)の動きに連れて、同じセンチメントで神経質に動くと見ています。ですので、くどいようですが、あまり不動産のファンダメンタルズを今云々することに大きな意味はないと思っています。

その上で、米国株、日本株の動き次第では、東証REIT指数はファンダメンタルズの実力を超えた上昇の余地があると見ています。
当たるも八卦、当たらぬも八卦!

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