アナリスト予想を真似してみよう

以前このブログで、嘉悦大学教授高橋洋一氏の言葉を借りて、「アナリスト予想は当たらない」と書いたことがあります。この内容については、多くの方の賛同を得たように勝手に思っています(笑)
今日は、少し遊び気分で、誰でもできるアナリスト予想の真似をしてみましょう。新聞や雑誌で著名アナリストの3ヵ月程度先の予想が載っていることがよくあります。これらを全て読みその平均を取りましょう、などとややこしいことを言うつもりはありません。次の方法で数字を置けば、誰でもすぐに、にわかアナリストになれます。予想する指標は、代表的な「日経平均株価」「円ドル為替」「10年国債利回り」にしておきましょう。

1. 現在の数値を確認する(これは当たり前ですね)

2. 指標毎に、現在の値からプラス・マイナス両方向に次の幅を置いてみる

日経平均株価 ±1,500円、円ドル ±10円、10年国債利回り ±0.15%ポイント
昨日の終値ベースで上記を算出すると、概ねこんな感じです。
日経平均株価 13,900円〜16,900円、円ドル 92.3円〜112.3円、10年国債利回り 0.49%〜0.79%

3. 次に、マーケットの足元のセンチメントが今現在どうなっているかにより、起こりにくい方の値を上記幅の半分調整する

日経平均株価で言うと、昨年末までは株価の先高感があったところ新興国等への懸念が増してしまい、足元では方向感がない感じです。こういう場合は、上下の幅の調整は行わなわずそのままとします。
次に、円ドルですが米国テーパリングで円安方向の予想がまだ多いと思いますので、起こりにくい方の92.3円に、上記2で示した幅の半分5円を足して、97.3円〜112.3円とします。
最後に国債利回りですが、日銀の緩和政策により安定的な推移が見込まれていますので、そのままとするか、米国金利の上昇につられて少し上昇すると考え、下限を半分0.075%ポイントあげてもどちらでもいいと思います(後者の場合、0.57%〜0.79%)。この部分は、少し難しいかもしれませんが、新聞の経済欄を読んでいれば概略はわかると思いますし、極めて大雑把でよいですし、間違えてしまっても大きくは変わりません。

4. 最後に、上記3で出した値を適当に丸めます。3ヵ月後の予想結果は、次の通りになります。

日経平均株価  14,000円〜17,000円
円ドル     95円〜110円
10年国債利回り  0.5%〜0.8%

いかがでしょうか? にわかアナリストの予想数値の出来上がりです。一度新聞や雑誌でご確認下さい。だいたいこんな感じになっているはずです。こんなに幅があるなら当たるだろうと思われた方も多いでしょう。その通りなのですが、多くのアナリストはこのくらいの幅で予想しています。そしてそれでも外すことも多いのです。上記は、もちろん私自身の予想ではありませんので念のため申し添えます。

ちなみに、アナリストの予想や発言を聴く時に気を付けないといけないことは、アナリスト自身の属する会社・部門の属性を考えなければならない、ということです。一般に、証券会社の株式アナリストは株価や経済成長に強気です。逆に、債券畑の人は概して弱気です。同様に、不動産会社のアナリストは、不動産マーケットに関し弱気なことは言いません。もちろん、一般的に言ってというレベルですが、それぞれ自分の会社や部門の稼げる方向に意識的、無意識的を問わず誘導しがちなのです。

★メルマガ(月1〜2回程度発行、無料)のお申し込みは、このページの右横にある「無料メルマガを購読します」欄からどうぞ! 

Follow me!