「年始の10サプライズ」の途中経過検証
今年の初めに私がブログに記載した「年始の10サプライズ」について、現在どのような状況になっているかをチェックしてみました。
ちなみに、10サプライズとは、元モルガンスタンレーのストラテジストで、現在はブラックストーン・アドバイザリー・パートナーズの副会長であるバイロン・ウィーン氏が1986年から毎年継続している、いわばその年のビックリ予想のようなものです。
同氏の定義によれば、「平均的な投資家は3分の1程度の確率でしか起こらないと考えているが、自分は2分の1以上の確率で起こると信じている事象」となるらしいです。
ここではそこまで厳密に考えず、「多くの人がもしかしたら起こるかもしれないがまあ起こらないだろうと考えている中で、私賀藤は、40%に近い確率で起こると考えている事象」を年始に下記の通りあげております。
それぞれ、一言づつコメントします。
• 世界経済、企業業績が絶好調で、日経平均 22,000円超え
年初来高値は20,868.03円(6/24)ですが、先週末(8/21)の終値は19,435.83円(前日比マイナス597.69円)となっており、同日金曜夜の米国株の更なる大幅下落を考えると、今週は荒れる相場になりそうです。
PERが15.51倍まで下がってきましたので、水準的にはいいところだと思うのですが、南北朝鮮の問題も出てきましたので短期的にはこの動静を見極めないと容易に買いには入りにくそうです。
ギリシャ懸念の再燃もありますが、本質的には、それよりも中国の経済不振、アジア新興国への影響が従来より深刻視されてきたことの方が相場に与える影響は大きいでしょう。
一応、年末までに22,000円までいく可能性はまだ残っているとはいえ、確率的にはかなり低くなったと言えるでしょう。
• 日本の財政危機が意識され出し、10年日本国債利回り 0.8%超え
これは、さすがになさそうですね。
• 不動産ミニバブル発生で、東証REIT指数 2,200超え
先週末(8/21)の終値は1,719.48でした。最近は日経平均よりも評価されていません。
ただし、不動産のファンダメンタルズは変わっていませんので、日本株が緩やかに上昇していくような環境下では、年末までに2,000くらいまでは行くのではないでしょうか。
2,200は難しいでしょう。
• 世界経済低迷とファンドの仕掛けで、原油価格 40ドル割れ
先週末(8/21)、WTIは一時39.86ドルをつけ、40ドルを下回りました。この時点で実現してしまいました。
• 利上げや地政学リスク顕在化で、NYダウ 16,000割れ
先週末(8/21)、16.459.75ドルと、かなり近くなってきました。今週以降の動きが注目されます。
• ロシアが国内経済危機打開のため、軍事行動へ
ロシアでなく、北朝鮮が厄介なことをやりだしました。不安要素が一つ増えましたね。
• 米国経済の予想外の不調で、米国の利上げが翌年に持ち越し
一番注目されていた9月の利上げが遠のきました。まだ年内利上げ予想が多数派かとは思いますが、持ち越しも視野に入ってきた感じではないでしょうか。
• 債務危機の再燃や選挙結果を受け、ユーロを離脱する国が出現
離脱までする可能性は少ないでしょうが、首相の辞任表明を受けギリシャ問題再燃の可能性は残ります。
• 中国経済が不調で、実質GDP成長率 6.5%以下に
不振ですが、数字で6.5%以下まではさすがに行きそうにありませんね。
• 中国以外で不動産バブルが崩壊する国が出現
今のところ、ないようです。世界的に経済不振が蔓延するようだと、出てきてもおかしくありません。
今のところ、実現したのは1つだけでした。あと3つ実現すれば目論見通りですが、さすがに3つまでの実現はなかなか難しそうです。
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