不動産投資 – 売却ステージの着眼点

個人の不動産投資家の悩み事、困り事のうち、本日は、物件を売却する段階(保有継続か売却かを検討する段階を含む)で発生する課題についてお話しします。

このステージでも前回の購入ステージと同様に、悩み事は、必ず、次の各項目に関し、どういう目線で臨むべきか? 心中迷うことにより発生します。

・将来収支目線
・将来売却目線
・現売却手取目線
・マーケット目線

この4つです。

「将来収支目線」とは、物件をこのまま保有し続けるとした時、期間収益はどのように推移していくかという目線です。
大規模修繕の必要性・時期、家賃の将来動向、稼働の将来動向、物件の競争力の推移、借入残高・金利の推移等々を勘案しシミュレーションする目線です。

上記「将来収支目線」が各年のインカム収入と費用についての項目であると限定して定義した場合に、「将来売却目線」とは、保有期間終了時に対象物件を売却する時のキャッシュフローを求めるための目線です。
この物件は、保有期間の最終年度にうまく売却することが可能か、売却額はどのくらいになりそうか、売却時に税務上の費用と認められる取得価格ないし簿価はどの程度になっているか、借入残高はどこまで減っているか、諸費用、税金、借入金返済を済ませた後に実際の手取はどのくらいになりそうか等々をシミュレーションする目線です。

「現売却手取目線」とは、現時点で売却すると、手取はどのくらいになるのかという目線です。
ちなみに、前述の2つの目線「将来収支目線」「将来売却目線」で求められたキャッシュフローは、この「現売却手取目線」で求められたキャッシュフローと比べるために、現在価値に割り戻さなければなりません。
それぞれのキャッシュフローの現在価値を求めたならば、それらを比較して、「今売ること」と「保有継続して将来売却すること」の損得を判断するのです。

しかしながら、上記までの3つの視点だけでは、「今売ること」と「保有継続して将来売却すること」の2つの選択肢の比較自体はできるのですが、中期的な不動産マーケットのサイクル(浮き沈み)を考えた場合に、本当に今売ることが得策なのかの判断まではできません。
そこで、「マーケット目線」で、現在が不動産マーケットサイクルの中でどの位置にあるのかを把握し、底値に近いところで売ることにならないか、ピーク価格に近いところで売れることになるか、などを確かめるのです。

少し、筆が荒くなりましたのでわかりにくかったかもしれませんね。
とは言え、上記は、売却ステージでは避けて通れない検討事項でありそのための目線です。

もし上記について、わからない、難しいと感じたならば、やはりその部分は、専門家にアウトソースするか、自分で行うとしてもその判断が合理的であるかどうかについて専門家たる第三者の意見を求めることが非常に重要になります。
不安なまま放っておく、困ったまま放っておく、悩み事を抱えたまま放っておくというようことは、精神的にも良くないですし、そのような状態のままですと物事はどんどん悪くなる一方です。
またそのような状態で下した判断は、まず妥当性を持たないことが多いものです。

まずは、一通メールを打つ、一本電話するなどで、最初の一歩を踏み出すことが大切だと思います。

 

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