高潮リスクが結構怖いらしいー人口集積地域の東京湾エリア

台風シーズン真っ最中ですが、首都圏におけるリスクとして首都圏直下型地震が云々されることはあっても、台風のリスクが声高に言われることは少ないようです。
近年、首都圏を直撃する台風が少ない(データを確認していないので、記憶に残っていないだけかもしれませんが)ことにも関係しているかもしれません。

しかしながら、インターリスク総研によりますと、「日本付近では台風が南から北へ進行することが多いため、地形上、南に開いた湾が危険とされています。日本では南に開いた湾が大変多く、沿岸部に多数の住居や会社が密集する伊勢湾や東京湾も高潮リスクが高い湾とされ、過去に甚大な被害を被っています。」(2014.10.01 今月のオピニオン 久松力人氏)とのことです。

ちなみに、「高潮」とは、同じくインターリスク総研によれば、「主に台風に起因したもので、気圧差による吸い上げ効果、強風による吹き寄せ効果等により水位が上昇する現象のこと」とされています。

政府が想定する浸水深の予測結果では、南海トラフで約3m(津波高)、首都圏直下で約4m(津波高)であるところ、高潮は約5m(浸水深)であり、津波の想定結果を上回っているのです。
もちろん、他地域で15m等の水準が言われていることに比べますとまだ低い水準と言えましょうが、建物と人口が密集しそもそも地面の水面からの高さが低い地域の多い東京湾エリアでは、心しておかないといけない情報ではないでしょうか?

同社でも、津波の対策によって高潮も完全に防げると言うわけではないことを強調しています。

インフレ懸念(予想)や、東京オリンピックにより周辺インフラの整備が急激に進む見込であることなどから、湾岸部のマンションが非常に人気となっていますが、一旦、地震や台風により小規模でも目に見える被害が発生すれば、急速に人気が萎むことも大いに考えられます。

そうした不確実性が、投資の醍醐味でもあるのですが。

 

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