定期借家と普通借家の賃料の差はどのくらい?

住宅を賃貸借する際に、定期借家と普通借家とでどのくらいの賃料格差をつければよいか迷うことが多いのではないでしょうか?
エリアや物件、契約期間により一概に言えないのはもちろんですし、データとしてもなかなか出ていないのが実情ではないでしょうか。

ここでは、アットホームが2014年6月12日に公表した「首都圏の居住用賃貸物件における「定期借家物件」の登録・成約状況(2013 年度)」を利用して、その格差を求めてみます。
同調査の原データでは、戸当たりの平均賃料しか出ていませんので、ここでは、平均面積で割ることで平均坪単価を求め、平均坪単価間で比べてみます。

結果、東京23区における定期借家と普通借家の平均賃料単価の格差は次のようになりました。

・一戸建  マイナス 2.2%、平均契約期間 2.7年
(定期借家の家賃は普通借家の家賃のマイナス2.2%の意味)

・アパート  マイナス 3.7%、平均契約期間 2.1年

・マンション  プラス 9.9%、平均契約期間 2.5年

いかがでしょうか?
折角、試算してはみましたが、一般のイメージとは異なるようですね。
ザックリと言って、定期借家は借り主の権利が弱いため、その家賃は普通借家の10%前後低い所で決まるように言われていますが、上記では違う結果が出ました。
マンションにいたっては、定期借家の方が高くなっています。

原因として考えられるのは、定期借家が、比較的新しくグレードの高い物件で供給されることが多いため、普通借家の平均的な物件と比べ、賃料単価が高く出る傾向にあり、それぞれの平均単価を比べても、定期借家と普通借家の格差が抽出できたことにはならない、というものです。
他には、賃料が下落局面にあるときは相応の乖離があってしかるべきだが、上昇局面においては、賃料が契約期間中ほぼ確実に固定される定期借家では、上昇を見込んで高めの賃料を設定するインセンティブが貸し主の方に働く、というものです。ただ、上記データを見る限りでは、平均の定期借家期間が2年台であることを考えると、後者の理屈はあまりあてはまらなさそうですね。

いずれにせよ、しっくりくる結果は出なかったというのが結論ではありますが、別の観点では、例えば大家として、こうした公表データから自分の主張を正当化する論拠を作り出すようなことが可能な例ととらえることもできるのではないでしょうか?

ちなみに、東京23区における定期借家契約の割合は、一戸建て 14.3%、アパート 2.6%、マンション 2.5%となっています。まだまだ少ないですね。

 

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