大型IPOラッシュが市場に与える影響 – その2
昨日のブログの続きです。(専門家による時事ネタコラムのサイト「JIJICO」に8月5日に掲載された寄稿記事のオリジナル原稿です。)
私は、自社株買いという供給面の要因のみだと既にマーケットに折り込まれ済みであり弱いと思いますが、IPOへの人気が投資家から根強くあることを考えると、この程度の発行規模であれば、需要面から比較的順調に消化されると予想します。そうした需給面よりも気になるのは、公募価格が割高に設定され上場後に値崩れが起きるケースが増えマーケットのセンチメントが悪化することです。
今年これまでのように、最近の株価(8月1日終値)が公募価格を下回っている銘柄が、全30案件中12案件にものぼるということのないように願いたいものです。
ちなみに、米国では、中国の電子商取引大手アリババが8月か9月に上場する予定であり、調達額は2兆円規模と言われています。これに匹敵する最近の大型上場の例では、フェイスブックやGMがありますが、いずれも上場前後に米国の株価指数は下落しています。こちらが米国株経由で日本株に及ぼす影響の方が、日本のIPOが日本株に及ぼす影響より大きいかもしれません。
最後に、最近のマーケット状況も踏まえてIPO投資にあたって注意すべきことを記します。
・ IPOのほとんどで、初値が公募価格を上回るものだと思い込まない。
・ IPO抽選に漏れた場合(大概漏れるが)、あせって直後のセカンダリーマーケットで無理して買わない。
・ 初値が公募価格を上回っても、その後、急激に値下がりするなど値動きが激しいケースが多く、いたずらに上値を追わない。
・ 企業の歴史が浅いことが多く業績データが少なく株価のヒストリーがないので、必ず目論見書でビジネスモデルや成長ストーリー(定性項目)、B/S、P/L等(定量項目)を読み込む。
・ PERやPBRが一般の基準と比べ割高であってもよいが、業種やビジネスが目新しくなく革新的でないものは避ける。
ご参考)JIJOCO掲載記事URL http://jijico.mbp-japan.com/2014/08/05/articles11433.html
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