大型IPOラッシュが市場に与える影響 – その1

今回のブログは、専門家による時事ネタコラムのサイト「JIJICO」に8月5日に掲載された寄稿記事のオリジナル原稿です。

今年下半期から来春に上場が見込まれる大型IPOが注目を浴びています。銘柄で言えば、LINE、リクルートホールディングス、すかいらーく、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどの有名銘柄です。報道によれば、上記銘柄で発行総額は6,000億円超にのぼるとみられています(米国との重複上場になるか不詳のLINEを除く)。

IPOマーケットに関しては、アベノミクスの追い風を受け、2013年の上場案件数は54案件と前年の46案件から増加しました。今年は2014年7月までで既に30社が上場し、年間では70案件程度となることが予想されています。

では、これまでの上場の成績はどうだったのでしょうか? 今年、初値が公募価格を下回った銘柄は、全30案件中8案件でした。2013年には、全54案件中1案件しかありませんでした。今年の公募価格の設定が昨年に比べ割高感があるのは明白です。公募価格と初値の騰落率で言えば、ジャパンディスプレイの−14.6%、トレックス・セミコンダクターの−10.4%、丸和運輸機関の−8.8%が目立ちました。ジャパンディスプレイは、政府系ファンドの産業革新機構が再建・上場させた特殊事例ではありますが、マーケットにショックが走ったことは事実です。

冒頭の大型IPOが今後のマーケットに与える影響として、相反する二つの考え方があります。1つは、一日の平均売買代金が2兆円を割り込んでいる状況で、多額の発行圧力は市況を軟化させるというものです。他の1つは、企業の自社株買いが増加していることから、企業のネット調達額(増資額マイナス自社株買い総額)はマイナスとなっており供給面での環境は悪くないというものです。

‥ その2に続く

 

★弊社不動産投資セミナー『低リスクの正攻法不動産投資で私的年金を準備する方法』-2014.10.03開催- の内容確認、お申し込みは下記URLより!
⇒ http://kokucheese.com/event/index/203064/

★弊社の有料不動産投資セミナーで使用する資料から抜粋した資料を無料でご提供します。
 お申し込みは、ページ右横にある「弊社有料不動産投資セミナー資料の抜粋版を無料プレゼント」の画像をクリックしてどうぞ!
★メルマガ(月1〜2回程度発行、無料)のお申し込みは、ページ右横にある「無料メルマガを申し込みます」欄からどうぞ!

Follow me!