個人型確定拠出年金は誰でも入れるか?
先日、弊社セミナーにご参加いただいた方に、長期に定期的に積み立てて行く方法により老後に備える運用も開始されたらどうかとお話しました。その場合には、税制メリットをフルに活用することを考えないといけないともお話しいたしました。例えば、期間的には多少「帯に短し」で使い勝手は悪いもののNISAも使えること、また、確定拠出年金は税制メリットが非常に大きいことをお伝えしました。
その時に、ご自分の会社が確定拠出年金は導入していなさそうなので会社では確定拠出年金に入れないが、個人で入れるのでしょうか?という質問がありました。個人事業主しか加入できないと思われていたようです。ふーむ、確かにわかりにくいところかもしれず、ご存知ない方も割といらっしゃるのではないかと思ったので、このブログでも取り上げてみました。
個人型確定拠出年金(個人型401K)に加入できる方は、次の通りです。
1. 自営業者は加入できる(拠出限度額 月額68,000円)
2. 上記自営業者の家族、学生なども加入できる(同上)
3. 厚生年金保険に加入している企業の従業員の場合であっても、その会社に企業年金等(企業型確定拠出年金、確定給付企業年金、厚生年金基金等)がないか、あっても自分がその対象となっていない人は加入できる(拠出限度額 月額23,000円)
一方で、公務員と、公務員あるいは厚生年金に加入している人の被扶養配偶者は、加入できません。
そして、個人型確定拠出年金に加入するメリットとしては次のようなものがあげられます。
1. 毎月支払う掛け金は、全額が所得控除の対象となる
2. 運用期間中の運用益に対しても非課税扱いとなる(課税の繰り延べ)
3. 受取時には、年金として受け取る場合は公的年金等控除、一時金として受け取るときは退職所得控除の適用対象となる
デメリットは次の通りです。
1. 原則60才まで引き出しできない
2. 加入手数料、管理費用がかかる(運営管理機関によってコストは異なる)
3. 運用対象は、加入した運営管理機関が扱うものに限定される
加入する資格をお持ちの方は、メリットとデメリットをよく比較して、検討されてみてはいかがでしょうか?
有利な制度だと思います。
注)上記記述のうち加入条件等の箇所では、内容をシンプルにするためあえて詳細な記述は省いておりますので、個別のケースによっては正確性に欠ける場合があります。
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