ハルカスの不振は現場を訪ればわかる

近鉄百貨店が先月25日に発表した業績予想修正によると、近鉄本店の2015年2月期売上高は、期初予想の1,210億円から180億円引き下げられ1,030億円となりました。何と、15%の下方修正です。

面白いのはその数日前に、あるメディアが「あべのハルカス近鉄本店の平成 27年2月期予想売上高(取扱高ベース)は100億円超下方修正され、それに伴い平成27年2月期の業績予想が下方修正される」旨の報道を行ったことに対し、近鉄百貨店が、「〜 実績が期首予想を下回っているのは事実であり、〜 予想については現在精査中であります」とコメントしていることです。数日後となる25日に発表された結果は、上述の通り100億円超どころか、200億円に迫る下方修正になりました。

こうしたあべのハルカスの業績不振の原因としてあげられているのが、店内を移動しにくい、わかりにくいという点です。

私は、この夏にハルカスを訪れましたが、タワー館とウィング館の間の行き来の仕方がわかりにくく、何度も往復してしまいました。また、事前に情報として、若い女性向けの売り場として「ソラハ」というゾーンを鳴り物入りで作ったということは知っていましたが、どこが「ソラハ」なのか、目を皿にして探さなければわかりませんでした。わずかに小さく看板が出ていて何とか気付きはしましたが、事前に知っていなければ知らないまま帰ったと思います。
そして、せっかくだから展望台に登ろうとしましたが、チケット売り場が表示されている先で見つからない、いざ見つけたと思ったら夏休み期間中であるので仕方ありませんが、長蛇の列。しかも、お客様を店の外となる廊下で待たせているのです。一応、日陰ができているとはいえ炎天下が続く暑い日でした。

もちろん、こうした状況のみが要因とは言えず、消費増税の影響が予想以上であったなどのマクロ要因もあることでしょう。しかしながら、訪問してもらって、そして買ってもらってなんぼの業界ですから、上述のネガティブ要因は致命的なような気がします。

商業店舗の生き残りに極めて重要なテナントの入れ替え、テナントミックス、お客様の動線確保が、今後、お客様目線でなされることを期待するしかなさそうです。

ちなみに、上記からわかるように、商業施設は、プロでも運営が難しいプロパティなので、私は個人投資家にはお勧めしていません。

 

 

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