投資の格言 ー心構え編
昔から伝わる投資に関する格言を、皆さんもどこかでお聞きになったことがあると思います。投資は人間心理のゲームとも言えますので、その人間心理をついた格言が人々の心を打ち、長く言い伝えられてきているのでしょう。
なるほどなあと思わせる名言や、面白い格言がたくさんあります。
本日は、日本証券業協会のHPで紹介されている「相場格言集」の「心構え編」からいくつか取り上げてみます。
1. 人の行く裏に道あり花の山
群集心理で付和雷同的に大成順応していけば、自分の不安は少なくなるが、人と違うことをやらなければ大きな成功は得られない。人並みにやっていれば、人並みの成果しか得られないということである。
類似格言:万人の気弱きときは米上がるべきの理なり。諸人気強きときは米下がるべきの種なり。(三猿金泉秘録 (江戸時代))
2. 相場の器用貧乏
器用に小手先の技で売り買いをしている限り、目先の小さい利益は得ることができても大成しない。特に、相場の上昇局面でも下降局面でも器用に立ち回って、両方で利益を得ようとしても、そのうち裏目が出てそれまでの利益を吐き出すことになる。
類似格言:名人になるより素人らしく
3. 当たり屋につけ
あれこれ悩むよりは、いっそ「当たり屋」(いつも相場を当て、利益を上げている人)と同じ売買を行えというもの。上記1と正反対の考え方であるが、邪道といえば邪道といえるかもしれない。
類似格言:曲がり屋に向かえ(いつもついてなく外れている人と反対の売買をやれという意味)
4. 遠くのものは避けよ
身の回りに一杯転がっている投資のヒントに気付かず、自分が不得手で知らないものから投資対象を選ぶことなかれというもの。
類似格言:虫の好かぬ株は買うな
5. 備えあれば迷いなし
事前に、よくよく経済や企業、相場の調査と分析を行っておくという備えに加え、万一の時にも動じない資力を蓄えておくべきという意味がある。そうすれば、以後の迷いがなくなり、売買の際に確固たる自信を持って決断が出来るというものである。これにつながる形で、「指し値(売買の値段を予め指定しておく注文)を取り消すな」という格言が出てくる。備えがないと、自分が決めた指し値に自信がなくなって指し値を取り消してしまい、狼狽売り・狼狽買いをしてしまうので、これを戒めるものである。
類似格言:売り買いはいくさの備えも同じこと、米商いの軍兵(ぐんぴょう)は金。(三猿金泉秘録 (江戸時代))
いかがでしたか? 人生の格言に通じるものがほとんどですね。
このような格言が、日本証券業協会のHPで多数紹介されています。上記の記述は、同HPの内容から表現や内容を多少取捨選択、修正してご紹介したものです。また、別の機会に他のシリーズもご紹介したいと思います。
今すぐ他の格言もご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
日本証券業協会HP http://www.jsda.or.jp/manabu/proverb/index.html
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