確定拠出年金での個人の運用を改善すればもっと儲かる

みなさん、確定拠出年金という言葉をご存知でしょうか? 企業が利回りを保証する確定給付年金に代わり、多くの企業が導入を進めている年金の種類のことです。確定拠出年金では、その名の通り月々の拠出額だけ確定させる一方で、運用成果は全て拠出者個人に帰属します(つまり、運用成果がマイナスになってもプラスになっても全てそのまま個人の責任として個人に帰属する)。この点が、運用成果が悪い場合は企業が補填する確定給付年金と大きく異なるところです。
まずは、ご自分が勤務する会社がどの種類の年金を採用しているのかは、最低限把握しておかないと話になりません。そして勤務する会社が確定拠出年金を導入していた場合は、以下の文章をよく読んでみて下さい。

先週末の日本経済新聞によりますと、確定拠出年金の設定時からの運用利回りは昨年9月末で平均+3.5%(格付投資情報センター調べ)だったとのことです。もっとも、平均は3.5%なのですが、4割強の人たちが0-1%未満の利回りに甘んじています。一方で1割の人たちは10%以上の利回りを達成しています。
確定拠出年金では、通常ウェブサイトを通じ、自分の運用状況だけでなく、自分が所属する会社全体の運用成果の分布状況やその運用管理機関に加入する全ての会社の全ての加入者の状況がわかるようになっています。
私が前職で加入していた確定拠出年金で昨年チェックしてみたことがありますが、日本株の上昇などで直近1年間で30%程度の利回りを得た人たちが多くいる一方、やはり半分以上の人たちが1%前後の利回りとなっていました。

確定拠出年金を導入する際には、会社は全ての従業員に導入教育をしているはずですので、運用のあり方の説明を受けていない人はいないはずです。しかしながら、上述の結果(低利回りの人が多い)を考えると、恐らく、興味がなくそのまま全て預金で運用し続けている、あるいはとりあえず預金で運用し後で考えようと思いながら忘れたままでいる、という人が多いのではないかと推測します。確定拠出年金は、老後の生活費の基盤となる大事な運用資産ですので、やはり一度、真剣に考えてどの程度のリスクを取るのかをしっかり検討してみるべきだと思います。その上で、うちは預金でいいんだということであればそれはそれで戦略だとは思います。ただ、確定拠出年金は拠出時と給付時の双方で税制上優遇されており、ある意味NISAなどより長期で強力な運用手段ですので、できれば長期で大きく増やしていく運用を心がけるべきかと私は考えます。

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