値上がり必至? 不動産の穴場エリア

東京の住宅地の今年の地価公示を見ると、港区の「広尾」や「赤坂」など昔から地ぐらいの高い人気ブランドエリアに加え、中央区の「佃」や「勝どき」など人気湾岸エリアについては、前年比10%程度の上昇を示し上昇率トップに位置しています。

そこで、誰もが気になるのは、どのエリアの不動産が今後大きく値上がりするかでしょう。ここでは、二つの視点からそれを占います。

一つは、一般の人に聞いた「今後値上がりしそうな街ランキング」とプロに聞いたそれを比較してギャップのある街を選ぶというものです。
いずれもSUUMO(リクルート住まいカンパニーが運営)が実施したアンケート調査で、一般アンケートは2015年3月2日発表の「2015年版みんなが選んだ住みたい街ランキング 関東版」、プロアンケートは2014年11月12日公表「2014年版不動産のプロがおススメする街ランキング 関東版」に基づきます。

まず、一般が選んだベスト10は、1位から順に「武蔵小杉」「豊洲」「品川」「田町」「海老名」「橋本」「池袋」「北千住」「東京」「月島」となります。
一方、プロが選んだベスト10は、「品川」「武蔵小杉」「田町」「豊洲」「渋谷」「東京」「吉祥寺」「池袋」「立川」「大崎」「二子玉川」となっています。

このうち、「武蔵小杉」「豊洲」「品川」「田町」は、両者でベスト4に入っておりますが、それだけに既に多くの方がその人気や価格の上昇トレンドを認識している街であり目新しさにかけます。
そこで、プロがベスト10に選んでいるにも関わらず一般ではランク入りしておらず、かつ両者の順位に5ランク以上乖離がある街を抽出します。
つまりプロが高く評価しているにもかかわらず一般の認知度が相対的に低い街ということです。
該当は、「渋谷」「吉祥寺」「大崎」の3つです。
「渋谷」「吉祥寺」は住みたい街ランキングでも人気のある街(「吉祥寺」は今年1位)で穴場というにはオーソドックスすぎますが、両街とも元々のブランド力に加え、今後の大規模再開発が計画されていますので、まさに狙い目と言えます。「大崎」は既にオフィスビルとタワーマンションの街として成熟しつつありますが、品川・田町周辺再開発と新駅設置の恩恵を受けつつ独自の再開発計画もあることから評価されたのでしょう。

再開発計画はずっと以前に公にされているので既に不動産価格は上がって妙味がないのではと思われる方が多いかもしれません。しかしながら、今年の地価公示を見ますと、再開発計画による大型施設完成や新線・新駅開業が、既に完了あるいは今年・来年に予定されているエリアが全国的に非常に高い地価上昇率を示しているのです。
前述の各街は、再開発完了までまだ5年以上はかかりますのでそれ以上に妙味が残っていると言えます。人気が高く穴場とは言いにくい街ですが、長期的視点では、変に知名度やブランド力のない穴場よりよほどいいエリアです。
ちなみに、当該駅の周辺駅にまで対象を広げるのも割安に買うための戦術の一つです。

二つ目は、新線開業計画に目を向けます。
地下鉄8号線ルート(豊洲—東陽町—住吉)、都心直結線(押上—新東京駅—泉岳寺、成田・羽田両空港へのアクセス改善)、新空港線(=蒲蒲線)(京急と東急の蒲田駅接続による羽田空港へのアクセス改善)があげられます。
一般にはあまりなじみのない「住吉駅」とその周辺駅、2020年の開業が断念された蒲蒲線の「蒲田駅」とその周辺駅などは狙い目と言えましょう。
「泉岳寺駅」も今後重要な位置付けとなるため、付近の不動産価格は既にかなり上がっているものの、その周辺駅と合わせ考えるとまだ妙味は残っているでしょう。

 

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