不動産投資や金融商品運用へのアドバイスを行っていますと、たまにではあるのですが、金融経済の基礎知識が乏しいにもかかわらず、イケイケドンドンで投資を行っている人に出くわすことがあります。
そこまでではないにしても、諸外国と比べて日本人の金融リテラシー(情報や知識の活用能力)が低いことをデータで示した調査もあり、概して日本人の金融リテラシーは低いと言っても間違いではないでしょう。

ここでは、一般の人が、最低限身に付けておくべき金融リテラシーを私なりに7つにまとめてみました。
多くの方は、全て理解し実践されていることと思いますが、今一度チェックしていただき、もし不十分であれば、即座に実施されることをお勧めします。


1. 家計の現状を把握する(家計収支と家計バランスシート)

自分の家計の現状を把握することは、全ての金融活動のスタート地点となります。
まずは、月次や年間の収支を把握し、その黒字あるいは赤字の程度を押さえることが必要です。そうして初めて、削ることのできる支出項目はないかなどの検討ができるようになるのです。
また、家計の収支を把握するだけでは不十分です。資産(金融商品や不動産など)の時価と負債の総額を把握して、その差額である自己資本がプラスかどうかを見極めましょう。これがマイナスだと、全ての財産を処分したとしても負債の全額返済ができないということになります。
サラリーマン大家さんの一部には、自己資本がマイナスの状態に陥っている人もいらっしゃるようです。


2. ライフプランを作成し、継続的にプランの検証と修正を行う

実は、現在の家計の状況を把握するだけでも不十分です。今後、人生を送って行く上でのライフイベント(就職、結婚、自宅購入、出産、子育て・教育、子供の進学、子供の就職、子供の結婚、退職、退職後の年金生活、自宅の修繕等々)を踏まえ、将来の収入と支出の予測に基づき長期のライフプランを作成することが重要です。
この時、将来、年金がいつから幾らぐらいもらえるのかを把握する必要がありますが、これも知っておくべき重要な項目です。
これらにより、将来の必要資金、不足資金が明らかになり、運用などでどの程度備えておくべきかが把握できるようになるのです。


3. 全ての業者(取引相手)を疑ってかかり約束事の全てを契約書に織り込む

業者(取引相手)の多くは、善良で正しい取引行為を行っているものと思いますが、中には、詐欺を行ったり、詐欺とは言わないまでもネガティブな内容は一切顧客に告げず、守りもしないのにリップサービス的な口約束を行い契約まで持っていく業者も存在することは確かです。
これを防ぐには、まずは業者を疑ってかかることです。そして、業者から説明を受けた自分に有利になる項目は全て契約書に織り込むことです。契約書により自分を守る以上に効果的な方法はありません。


4. 金利、債券、為替、株式、投信等の基本特性を理解する

代表的な上記各商品の内容の理解はもちろんですが、加えて、複利の概念、リスク・リターンの概念、分散投資効果の概念なども含んでの金融の基本特性の理解が重要です。
複利の概念を理解できていれば、今のように毎月分配型投信にやみくもに人気があつまるという現象は起こらないはずです。
また、一般に高配当の商品はリスクが高いはずですが、リターンにのみ目を奪われリスクを適切に把握できていない人も多いようです。
投資する資産を分散する、投資する時間を分散することの効果を理解していない方も多いです。


5. 運用の実質的なコストについて把握する

投信によくありますが、例えば、特定の国の資産なのに為替を選択できたり、○○コールなどのデリバティブが付いていたり、あるいはそれらが組み合わされていたりする商品があります。
このように複雑な仕組みを持っている投信は基本的にコストが非常に高くなります。
もちろん、目論見が当たり高いリターンが得られれば高いコストも吸収できることがありますが、そうならなかった場合の痛手は大きいです。
ファンドオブファンズも投信を寄せ集めてまた一つの投信を作っていますので、ある意味コストは二重にかかっていると言えます。
高いリターンを産み出すために複雑な仕組みを構築しているよう商品は、一般にコストも高くリスクも大きいことが多いということは理解しておく必要があるでしょう。


6. 借入返済計画の吟味、諸リスク発生への備えから借入限度額を決定する

住宅ローンでも投資用不動産の購入に係るローンでも同じですが、審査を通るための基準(つまり金融機関側の基準)がまずあります。いずれのローンにおいても、この基準を通ったからといって、返済が無理なく行われるかどうかとは別問題です。
例えば、借入金額が年収の何倍というような基準をギリギリ通ったとしても、その条件で、借入金の元利金返済が無理なく行われるかは別問題です。
収支をきっちり予測して、現実的な借入レベルに収まっているかを吟味しないといけません。


7. コンサルタントなど外部の知見を有効に使う

以下は、手前味噌になりますので、割り引いて考えていただいてもいいのですが、まず、わからないことは自分で勉強するか、誰かに聞かないと解決しません。
無料で適切に教えてくれる人がいればそれに越したことはありませんし、自分で勉強してわかるならばそれもいいでしょう。
ただし、それは、本当に正しいという自信が十分にあって初めて成り立つことです。
また、自分で調べたり、知人のうち適切な人を選び相談し回答を得る手間、得られた結論の正しさを検証する手間などを考えると、時間コストだけでも膨大になるはずです。
それであれば、専門家(コンサルタントなど)に料金を払って相談し、専門アドバイスと時間を金で買うという発想があってもいいと思います。
諸外国では当たり前の制度なのですが、日本だと、コンサルタント=怪しいブローカーのようなイメージがまだ強いようで、なかなか浸透しませんね。
ちなみに、コンサルタントを選ぶときに注意すべき点として、商品を売りに来ている人、売り買いして報酬を得る人からアドバイス(コンサルティング)を受けるのは、非常に危険だということがあります。
自分が儲かる方向に誘導することが見えているからです。

以上、当然すぎる内容ではありますが、もし私はやれていないと思われた項目がある方は、それについて何らかのアクションを起こしていただいた方がいいと思います。

 

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