グローバル不動産指数、日本の構成比率は?

世界の上場不動産会社とREITからなる不動産指数において、日本が占める割合はどのくらいであるかご存じでしょうか?
こうした指数にはいくつかの種類があるのですが、ここでは、FTSE EPRA/NAREIT Developed Index という指数で確認してみましょう。

国別では、米国が51.6%で第1位、日本は12.6%で第2位につけています。ちなみに、3位は香港7.6%、4位オーストラリア6.3%、5位英国6.1%となっています(出所:FTSE FACTSHEET 2014.10.31、時価総額による、以下同じ)。
いかがでしょうか? 皆さんが想定された数字と合っていましたか?

個別銘柄で見ますと、トップ10に米国の6銘柄がランクインしています。
1位は、サイモンプロパティという商業(リテール)不動産を中心としてREITを組成する米国の会社で、占率は4.5%です。
続いては、われら日本の三菱地所、三井不動産が、堂々2位、3位にランキングされます。それぞれ2.6%、2.4%の占率となっています。

世界銀行の9月のデータによりますと、GDP(2013年)の世界に占める占率では、米国は22.4%、日本は6.5%です。
この比率と比べてみれば、上記の米国と日本の不動産指数の構成比もそんなにおかしくない水準であると言えましょう。
米国の不動産指数における比率が相対的に高くはなっていますが、不動産自体の投資市場の大きさの違いを表しているのです。
逆に言えば、日本は、経済規模の割に、上場不動産会社株を含めた上場不動産証券化商品のマーケットが市場先進国の米国と比べてまだ小さいということです。

今回お伝えしたかったことは、株でも不動産でも、グローバル指数というものが存在しますが、それらを構成している国一つ取っても、もしかしたら、いや大きな確率で、自分が思っていたものと異なる場合があるということです。商品のネーミングだけに飛びつかず、中身を知っておくということは投資にあたって非常に重要なことです。当たり前のことなのですが、実際には、実行していない個人投資家が非常に多いように思います。

上記の例ですと、米国のREIT・不動産株を既に保有しているのだが、米国REIT・不動産株が大きく下落するような場合を考えると不安なので、分散のためグローバル不動産指数に連動した商品を買って安心していたつもりが、実は、新たに投資した商品の中身の半分以上が米国REIT・不動産株であった、ということになってしまうのです。

くどいようですが、必ず、投資しようとする商品の中身を理解してから投資を行いましょう!

 

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