海外駐在員生計費 – 世界高額都市ランキング 2014

組織・人事コンサルティングのグローバル企業であるマーサーが、「2014年世界生計費調査」の結果を7月10日に発表しました。
この調査は、その国の普通の国民の生活費を調査したものではありません。平たく言えば、このランキングは、ニューヨークに所在する企業の従業員が海外駐在員として別の都市に派遣され、派遣先の都市でニューヨークと同じ物やサービスを買うことができるには、派遣元の通貨、すなわちドルでいくら必要か、ニューヨークを100とした場合の指数で比較したもの、だそうです。

結果は、次の通りです。

2014年順位 (2013年順位) 都市名(国名)
1 (1)  ルアンダ(アンゴラ)
2 (4)  ンジャメナ(チャド)
3 (6)  香港(香港)
4 (5)  シンガポール(シンガポール)
5 (8)  チューリッヒ(スイス)
6 (7)  ジュネーブ(スイス)
7 (3)  東京(日本)
8 (9)  ベルン(スイス)
9 (2)  モスクワ(ロシア)
10 (14)  上海(中国)

いかがでしょう?
上位1,2位は、なじみがないと言うか、多少違和感を感じるところもありますが、ミソは、海外駐在員が安全に快適に過ごすためのコストのランキングなので、一般国民の生活費対比で異常に高コストとなる都市も含まれるということです。
その他は、おなじみの高コスト都市ですね。

東京は、前年の3位から7位に転落(?)しましたが、これは専ら円安によるところが大きいと思われます。大阪は、23位(前年12位)となっています。
この種の調査で気を付けないといけないのは、為替の変動の影響が、現地の実コスト(現地通貨ベースのコスト)の変動よりも大きく寄与するケースが多いということです。

また、スイスの各都市の生活コストが高いのはなるほどと思えますが、ベスト10に3都市も入っているからスイスが最大と考えるのは早計です。同じくこの種の調査で気を付けないといけないのは、各国でどれだけの数の都市を選ぶかについて、結構基準が曖昧なケースがあることです。

グローバル比較の調査は、一般に、日本人がこだわりがちな細部や正確性を切り捨てて実施されることが多いので、単に比較感やトレンドをみるためには有益ですが、データをそのまま使おうとすると思わぬ落とし穴があったりしますので、注意が必要です。

 

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