モクミツ地域の建替え優遇制度

モクミツ地域ってご存知でしょうか?
木造密集地域のことなんです。火災時の延焼や震災による建物崩壊のリスクが高いという意味で危険な地域と言えます。

東京都では、このモクミツ(木密)地域のうち、特に改善を必要とする地区について「不燃化特区」に指定し特別の支援を行う「木密地域不燃化10年プロジェクト」を始動しています。特別支援の主な内容には下記のものが含まれています。

  1. 不燃化建替え住宅の固定資産税・都市計画税の5年間全額免除
  2. 戸建建替えの際の設計費等の一部助成
  3. 老朽建築物の除却費の全額助成
  4. 除却により更地化した場合、土地管理に必要な費用の助成
  5. 壁面後退の場合の奨励金交付
  6. 不燃化建替えの店舗併用住宅への加算助成

この他にも、都からの様々なサポート、建替え時の要件緩和などの支援が織り込まれています。
先行実施地区として墨田区、葛飾区等11区12地区の整備プログラムが認定され、取り組みが開始されています。他にも新規地区の受付が既になされており、来年2014年3月頃に、全体として、各地区整備プログラムが認定される予定です。
木密地区に老朽家屋を有する所有者のみならず、街の安全性を確保できるという意味で周辺住民等にとっても優れた施策であると思います。都にありがちなPR不足の感がなきにしもあらずですが、この施策を背景に安全な街作りが進むことを期待します。

当プロジェクトの最終は2020年度ということですので、華やかなオリンピック関連施設等の建築によるバブル的な盛り上がりだけでなく、こうした地道な施策により庶民の生活に密接した建築物の建替え、街作りが着実に進むといいですね。
もし、皆さんの中で、モクミツ地域に古めの家屋をお持ちで建替えが視野に入っておられる場合は、エリアが「不燃化特区」に該当するかを都に確認し、上記特別支援をフルに享受できるかどうかお調べになってみてはいかがでしょうか (東京都以外でも同様の制度を持つ自治体があるようです)。

 

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